手持ちのどんなパソコンでもStable Diffusionを動かす方法のひとつが、この記事で紹介するGoogle Colaboratory のサービスを利用するやり方です。
Google Colaboratory って何?
Google Colaboratory(よくGoogleコラボと呼ばれます)は、プログラミングの練習ができる無料のオンラインツールです。
※無料でも使えるのがGoogleコラボのすごいところですが、『Stable Diffusion』は2023年9月現在、有料プランに加入しないと動きません
このツールはGoogleが提供していて、インターネットとブラウザがあれば誰でも使えます。
Stable Diffusionは『Python』というプログラム言語を使っていて、まさにグーグルコラボで使えるのがPythonなのです。
グーグルコラボは、以下のことができるので、どんなパソコンでもStable Diffusionを使うことが出来ます。
グーグルコラボのすごいところ
- インストール不要: ソフトをダウンロードする必要がありません。インターネットに接続して、ブラウザを開けばOKです。
- Python言語: プログラミング言語Pythonを使って、練習や実験ができます。
- 保存先: 作ったプログラムはGoogleドライブに保存されるので、どのコンピュータからでもアクセスできます。
- 高速: 特別なコンピューター(GPUやTPU)を使って、プログラムを高速に動かすこともできます。
Google Colaboratory でStable Diffusionを動かす準備
以下の3つの準備で、その後の作業がスムーズです。
準備
- Googleアカウントの準備
- Google Colaboratory の有料プランに登録
- Githubのコードをコピーしておく
Googleアカウントの準備
Googleアカウントは必須です。
無料ですぐに作れるので、持っていない人は作ってくださいね。
Googleアカウントの作り方の記事にリンク
Google Colaboratory の有料プランに登録
GoogleコラボでStable Diffusionを動かすには、有料プランに登録が必要です。
有料プランは『Colab Pro』か、『Colab Pro+』の2種類で、料金は下記の通り。
- Colab Pro 月額 1179円
- Colab Pro+ 月額 5767円
今回はお手軽な『Colab Pro』で登録していきます。
Colab Proに登録
Googleアカウントにログインしたブラウザで、Google Colaboratory のサイトにアクセスします。
https://colab.research.google.com/?hl=ja
アクセスすると、ポップアップが出ているので『キャンセル』します
右上の歯車マークをクリックして設定画面を開きます
『Colab Pro』をクリック
『詳細』をクリック
『Colab Pro』の『1か月あたり¥1,179』をクリック
『同意する』をクリック
お支払方法をクリックするとクレジットカードの登録ができます。最後に『購入』をクリック。
これで1か月ごとに1179円が自動的にクレジットカードから引き落とされます。
お試しで1か月だけ使ってみるなら、忘れないうちにサブスクをキャンセルしたほうがいいかもしれませんね。
キャンセルの仕方も、この後に書いてます。
アンケート画面が出てきたら、適当に選んで『続行』『OK』ですすみます
『定期購入が完了しました』画面が出たら『移動』をクリック
Colab Proで出来ることを説明してくれてます
Colab Proのキャンセル方法
サブスクリプションのキャンセルもすぐにできます。登録した時と同じように設定画面に入ります
Colab Proをクリック
『定期購入をキャンセル』をクリックするとOK
次月から1179円はクレジットカードから引き落とされません。
今月分は支払い済なので、解約しても1か月はColab Proを使えます。
これでGoogleコラボの下準備は終わりだよ。
登録したGoogleアカウントで
次はgithubのURLをコピーしよう!
githubのURLをコピーしておく
難しそうですが、とてもカンタンなので安心してください。
下のリンクからGithubのサイトにアクセスします。
ブラウザ検索で『github』と打ち込んでもいいんだけど、検索結果1位に表示されるのが日本版のGithubのサイトなんだ。
https://github.co.jp/
このサイトはアカウントを作成しないと次に進めないの。
検索結果2番目にある
このアドレスでアクセスしてね♪
右上の検索窓をクリック
『Stable Diffusion』と入力してenter
検索結果画面の真ん中くらいにある『TheLastBen/fast-stable-diffusion』をクリック
右上の緑の『Code』をクリック
タブがHTTPSなのを確認して、コピーボタンをクリック
『https://github.com/TheLastBen/fast-stable-diffusion.git』←これがクリップボードにコピーされているはずです。
後から使うので、メモ帳かどこかにペーストして、またコピーできるようにしておいてください。
『https://github.com/TheLastBen/fast-stable-diffusion.git』←これをこのまま使ってもよさそうだよね。
でも、アップデートなどで変更されている可能性もあるから、今回のようにGithubのページからコピーしてくるのが確実かな。
Google Colaboratory でStable Diffusionを動かそう
準備ができたら、いよいよGoogleコラボにStable Diffusionをセットしていきます。
サブスクを登録したGoogleアカウントにログインした状態で、もう一度Googleコラボにアクセスしてください。
画像のようなポップアップ画面が出なかったら、一度ブラウザを閉じてもう一度Googleコラボにアクセスしてね
①『Github』のタブをクリック
②準備でコピーしておいたgithubのURLをペーストして検索します
③レポジトリのドロップダウンから『TheLastBen/fast-stable-diffusion』を選択します
④『fast_stable_diffusion_AUTOMATIC1111.jpynb』をクリックします
⑤このままだと共有になるので、『ドライブにコピー』をクリックして、自分のGoogleドライブにコピーします。
※ GoogleドライブはGoogleアカウントを作った段階で自動的に使えるようになってます。
⑥ブラウザのタブが勝手に増えて、ドライブにコピーされたタブが確認できます
⑦元のタブは不要なので閉じてください
⑧『Connect Google Drive』を実行します。再生ボタンをクリック
⑨こんなポップアップがでたら『Googleドライブに接続』をクリック
⑩アカウントをクリックします(Googleコラボと同じアカウント)
⑪こんなポップが出るので下にスクロールします
⑫『許可』をクリック
実行が進み『Done』とでます。
続いて、『Requirements』、『Connect Google Drive』も同じように実行していきます。
前の実行が終わってなくても、再生ボタンを押しても大丈夫だよ
『Model Download/Load』は、Versionを『v2.1-768px』に変更して実行します
『Download LoRA』『ControlNet』『Start Stable Diffusion』も実行していきます
最後の『Start Stable Diffusion』は再生ボタンがくるくる回ったままですが、赤矢印先の『https://〇〇.gradio.live』というURLがでていたらOK。このURLで『Stable Diffusion』の生成画面に接続できます。
Stable Diffusionの生成画面が立ち上がります。ブラウザがGooglechromeだと、英語か日本語か選ぶポップアップがでますが、英語のままにしてください。日本語にすると不具合が出るかもです。
このURLをブックマークしておくといいよ
Googleコラボにアクセスしてない状態でも、URLにアクセスしたら自動的にコラボが開くからね
Google Colaboratory でStable Diffusionを動かすときの注意点
有料プランでも無制限に使えるわけではないということ
有料プランに入っているからと言って、思い通りに無制限に使えるわけではないんですよね。
なぜなら付与される『コンピュータユニット』が限られているからです。
コンピュータユニットはGoogleコラボを動かしていると、減り続けていきます。
これを使い切ってしまうと、その後は使えなくなります。
コンピュータユニットについて
有料プランの種類によってもらえるユニットの量は次のようになっています。
このユニットは、ノートブックを使うたびに消費されていきます。使い切ったら、追加で購入することも可能です。
Colab Pro:
- 月額: 1179円
- もらえるユニット: 100ユニット
- 有効期間: 90日
Colab Pro+:
- 月額: 5767円
- もらえるユニット: 500ユニット
コンピュータユニットの確認方法
Google Colabの右上にある黒矢印をクリックして「リソース」を選択
Stable Diffusionを一度も使ってなくても、コラボを起動させているだけで減っていきます
3. 使用GPUによって消費コンピュータユニットが違うということ
Google Colabで使うGPUの種類によって、消費するコンピュータユニットの量が異なります。
Stable Diffusionで画像を生成するときは、高性能なGPUを選ぶと快適に生成してくれるのでいいんだけど、消費ユニットも多くなるので注意が必要です。
GPUの変更の方法
ランタイム、ランタイムのタイプを変更を選択
ここで変更できます。
チェック
- CPU: 0.08(1250時間相当=約52日間相当)
- 標準GPU(T4): 1.96(約51時間相当=約2日間相当)
- プレミアムGPU(V100): 5.36(約18時間30分相当)
- プレミアムGPU(A100): 13.08(約7時間30分相当)
- TPU: 1.96(約51時間相当=約2日間相当)
『CPU』が一番ユニットを節約できるけど、Stable Diffusionでは使えないみたいですね。
逆にプレミアムGPU(A100)が一番ユニットを消費します。
4. コンピュータユニットを節約するには
ユニットを節約するためのポイントをいくつか紹介します。
注意点
- ノートブックの不使用時は終了する: 不要なノートブックは放置せずに終了させることで、無駄なユニット消費を防ぎます。
- 低性能のGPUを選択する: 作業内容に応じて、必要最低限のGPUを選択することで、ユニットを節約できます。
『No interface is running right now』で、Stable Diffusionが起動しない時
後日、ブックマークしたURLでStable Diffusionにアクセスしようとしたら、こんな画面がでてきました。
原因はわかりませんがこのURLはもう使えませんので、Googleドライブのファイルを削除してから、
『Google Colaboratory でStable Diffusionを動かそう』からやり直してみてください。
新しく取得したURLをブックマークしなおします。
私はこれでうまくいきました。
以上、GoogleコラボにStable Diffusionを動かす方法でした。